船橋市(千葉県)発の「Bean to Bar(ビーントゥバー)」を障がい福祉の作業所で

9/2(日)船橋発のBeans to Barチョコレート
特徴を活かして手作り豆からの手作り製造を実現
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「チョコレートが好き!」って人多いですよね、いまや甘いものは男女問わず人気です。「太っちゃうから~」何て言いながら、ついつい間食で「パクッ」って事も多いと思うんです。

そんな甘いもの好きなあなたに嬉しい!?ニュース。船橋産のBeans to Barチョコレートがあるのを知っていますか?

「そもそもBeans to Barチョコレートって何?」って思いませんか?
僕は、今回の取材で初めて知ったのですが、カカオ豆から製品化までの全てをどこでやったのか、どんな製造方法をとったのかが、後で追えるという製造のことで、ちょっと前から都内を中心に話題になっているそうです。

それを、船橋で作っている!というのがすごい。

手作りのチョコレートを作り始めたのは、船橋の北部にある知的障がい者の作業所でレストランでもある「らんどね空と海」。IMG_8117randone

この施設は、社会福祉法人の地蔵会が運営。紙すきや植物の繊維から作った機織り、木材加工などをする作業所として成長してきたのだが、行田公園の100kmリレーマラソン」、「カヌー競技」などにも参加するアグレッシブな団体なんです。

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障がいを持っているからといって「できないひと」って認識で接するのではなく、その人の特性に合わせた仕事やアクティビティを用意する事で人本来の楽しさや喜びを感じられるような仕組みを作っているんです。

また、この団体のすごいところは、芸術家で書道家と画家というトップ二人のセンス。紙すきで作った和紙は、荒々しい感じなのだけどその粗さを活かして書道家で代表者の奥野さんがありがたい書を書く。副代表の大野さんが絵を描く。
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ここで作られた木工製品や紙すきの和紙は、芸術品に姿を変え百貨店などで販売され、目の肥えた裕福な層にいわゆる「障がい者の作品」としてではなく、その価値をしっかり判断してもらって値段を付けてもらえるのだ。

そうした活動に共感し、数年前から合流したのが菜園料理人として都内でも多数の講演や料理教室を行っている藤田承紀くん。Snapseedrandone18

自身も大手音楽事務所のバックダンサーとして実績を持ちながら、ある時突然イタリアに渡る。料理の勉強をするために、ろくに言葉もわからないのにイタリアの地に行って料理を身に付けてきた行動力のある男だ。

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彼はこの施設で障がいを持った人と働く為に最高のマシンや最高の調理器具をそろえ、オシャレな食器や素材を活かしたレシピでメニューをつくった。Snapseedrandone13Snapseedrandone17
※社会福祉法人地蔵会代表の奥野さん。書道家です。らんどね作ったことでピザ職人にも!

Snapseedrandone39Snapseedrandone36Snapseedrandone35Snapseedrandone40Snapseedrandone34※天然氷のかき氷。長野の山奥で氷点下の気候下ゆっくり固まった純粋な氷。
頭がキーンとならないです。

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※かき氷を削るスワン製のマシンも「機関車の黒をイメージして」塗ったとのこと

さて、チョコレートの話に戻ります。
らんどね空と海を開店させる前に藤田さんは、
「チョコレートも作れたらいいなぁ」
という構想はすでに持っていたのです。

しかし、
「チョコレート作りには膨大なお金がかかる。無理だと思うよ」と、
簡単に一蹴されてしまったのだという。

あきらめきれなかった藤田さん、らんどねの運営が軌道に乗ってきた段階でチョコレート作りの工程をチェックしていたら、最初のカカオ豆の仕入れは「ロンボク島」のものが手に入る。これを「ロースト」するオーブンはらんどねにある。
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「コンチング」というカカオ豆を加工したものを滑らかにする工程は10万円くらいで機械を購入可能。
IMG_8027randone※コンチングマシン購入したらしい

「テンパリング」という温度調整をして高温にしたものを一旦冷やして、もう一度過熱して焼き戻しする工程も鍋があれば可能。成型する為の型は既製品があるので一番の問題点はカカオ豆の「皮むき」だという事に気が付いた。

カカオ豆の皮をむく機械は数百万円するそうだ。
これを購入してしまうとチョコレートの最終価格に跳ね返ってしまい商売にならない。「だから、チョコレートの製造に参入するのは大変なのか」と感じたという。

しかし、藤田さんにはカカオ豆の皮をむく作業に適した才能を持っている仲間がいる。
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人の手で皮をむく事が可能なのか、チョコレートの製造について別の専門家に相談したところ「愛があればチョコレートの製造は可能だよ」と、強く後押しをしてもらえた。

仮に奥野さんが手作業で皮をむいてみた。

「問題ない!」

作業所の仲間にもやってもらった。
むしろ奥野さんよりも丁寧にやってくれる

しかも、「もっとやりたい!」と、お代わりを求めてくれる。
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※奥野さんと20年前から地蔵会を支援している徳田さん

「いける!」
藤田さんの心にチョコレート製造への火が灯った。試作第一号は8月初旬に完成。8月中頃からメニューの中に徐々に取り込み、「ロースト」や「テンパリング」の加減で舌ざわりや風味が変わるのを試した。
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いまは、最終的に商品として販売開始するのは9月後半ごろを見越して最終調整に入っているそうだ。船橋産の愛情がぎっしり詰まったチョコレートを包み込むのは、空と海の紙すきで作ったカカオ豆の殻を練り込んだ和紙。
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※同じ素材で作った名刺も販売することに

ほかに無いオリジナリティを発揮した社会福祉法人地蔵会の新しい看板商品がまもなく完成する。チョコレートに関する問い合わせは、047-401-3285

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※メニューのデザートとしてチョコレートが提供されている

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店名:らんどね空と海
住所:千葉県船橋市神保町177-8
TEL:047-401-3285
営業時間:11時~16時
定休日:日曜日
公式HP: https://www.jizokai.com/blank-1
駐車場:併設駐車場あり

 

 


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